昨年末にもマッチングアプリで婚活という記事を書きました。
多くの方から「参考になりました」というお声をいただきました。ありがとうございます。今回は、少し角度を変えてマッチングアプリと婚活についてご紹介させていただきます。
今や多くの方がマッチングアプリを使っていて、実に4人に1人がマッチングアプリで結婚をしている時代です(明治安田生命夫婦に関するアンケート調査 2023/11/16)。職場や身の回りでの出会いが少なくなっている中で、貴重な出会いの場としてマッチングアプリの存在が大きくなっていることがわかります。
このようにマッチングアプリの市場規模は拡大していますが、一方で日本の婚姻件数は
- 620,531組(2016年)→504,930組(2022年)
上記の通り、全体では数年間で10万件以上も減少しています。
マッチングアプリという強力な出会いのツールが出てきたにも関わらず、婚姻数がどんどん減ってしまっているのはどうしてなのでしょうか?
恋愛強者のためのツール
私は、少し矛盾した言い方ですが「マッチングアプリは、マッチングアプリがなくても結婚できる人にとっての優れたツール」だからだと考えています。
昔だったら合コンなどで積極的に出会いを求めていた層で、最初の出会いがオフラインからオンラインに移っただけ、とも言えます。
逆に、マッチングアプリが解決策になっていない人たちも数多くいて、だからこそ、日本全体の婚姻数は増えるどころか減っている、と言えるのではないでしょうか。
そもそもの前提
まず、今の時代は全員が結婚を希望しているわけではありません。
- 職場での出会いや学校での出会い、友人・知人からの紹介といったご縁を繋ぐ機会が減っている
- 不安定な社会情勢
- ひとりの時間を楽しむ人が増えている
- そもそも恋愛を避ける、結婚を負担に感じる方も増えている
- コロナ禍もあってリアルの場で会う機会が減った
といったさまざまな事情があり、普通に社会人生活を送っているだけでは出会いがほとんどないのが現状です。
それが分かっているため、結婚を希望する(=婚活をはじめる)男女はとりあえずマッチングアプリに登録しようとします。結果、マッチングアプリの市場規模は拡大していますし、実際に4人に1人がマッチングアプリ経由で結婚しています。
大きな落とし穴があります
ただし「マッチングアプリに登録する=結婚できる」ではない点には注意が必要です。
実際、様々なご相談をお受けしていて肌感覚で感じる数字があります。それは、マッチングアプリを出会いのツールとしてリスクを回避しつつ使いこなせているのは登録者全体の2~3割ではないか、ということです。彼ら彼女らは、実はマッチングアプリがあってもなくても、自分で恋人や結婚相手となるパートナーを見つけられるタイプです。それが、時代の流れの中で「たまたまマッチングアプリだった」だけのことなのです。婚活事情に詳しい東京都立大学の高橋勅徳准教授が指摘するところの“恋愛強者”です。
一方、それ以外の方は、マッチングアプリに登録はしても、結局うまく使いこなせず出会いに結び付かなかったりします。また、なんとか出会えても、結婚までの関係に至らないまま交際が終了してしまうことも多いという話をお伺いします。
あなたの婚活を一緒に伴走します
現在は、結婚することが当たり前ではない世の中になっていると切実に思います。私自身「結婚して当たり前だし社会人として一人前」という考え方は古いし、時代に即していないと考えています。
ただ、「結婚して当たり前だし社会人として一人前」だった時代は、(良い悪いは別にして)世の中に「なんとかこの人を結婚させなければ」という仕組みが存在していました。職場、友だち、親戚のおじさんおばさんなど、どこにでも結婚の世話を焼いてくれる人がいました。そうした時代は、たとえ本人がじっとしていても、それなりの年齢になれば周囲が結婚をお膳立てしてくれました。
つまり「結婚して当たり前だし社会人として一人前」という考えがなくなった現代は、結婚の世話をしてくれる人がいなくなった時代とも言えます。
結婚をしたくて、マッチングアプリに登録したけれどもうまくいかない、といった方からのご相談が年々増えています。温厚でしっかりした生活を送っているのに、性格的に奥手で積極的なアプローチができない方が多い印象をお見受けします。
結婚を真剣に希望される方には、ぜひ結婚して幸せになってほしいと心から願っています。そのために、結婚相談所ができるお手伝いは喜んでご一緒させていただきます。結婚相談所はあなたの婚活の伴走者です。ゴールまで一緒にお供しますので、まずはお気軽にご相談ください。
あなたの結婚相談室では、婚活をどんなふうにはじめていいのか分からない、勇気が出ないという方を対象にした婚活準備コースもございます。
次回は自治体がマッチングアプリを進めている昨今の状況と、結婚相談所ができることについて書きたいと思います。